2017年7月6日木曜日

実に見下げ果てた振る舞いだ

 左翼って古い。今でもマルクスとか、ロシア革命とか勉強したりしてるのかな?
 マルクスはロシア革命までマイナーで、ロシア革命をちょろまかしたレーニンのボルシェビキがマルクス主義派だったせいで一躍革命思想の主流に躍り出た。だからマルクス主義は、ロシア・マルクス主義の事だとしていいと思うけど、もう崩壊している。
 ロシア革命の過程をいくら研究しても、レーニンがドイツから金もらって、その金で革命派を皆殺しにし、革命をちょろまかしたなんて話はお勉強しないんだから、役に立つわけない。
 第一次大戦中のドイツが、対仏と対露の二面作戦をやめ、西部戦線に専念するためにレーニンに資金提供し、レーニンは、金でかき集めた与太者を使って、フランスと協調して戦線を維持しようとした革命政府を襲撃し、「反戦」の美名のもと、ドイツを利するために奮闘した。そして、レーニン派にとってはめでたく、人類にとっては不幸な事に、革命政権乗っ取りに成功した。
 ロシア革命そのものは、アナーキストがやり遂げたものだったが、その後、マルクス主義が革命思想とされた。まあ、おかげで、世界の革命はロシアによって抑止された。

 ソビエト・ロシアは国際組織コミンテルンを作り、各国の支部を共産党と名乗らせた。下部組織間の独自連絡はさせず、縦割りでガバナンスした。
 ボルシェビキがロシア革命を成功させたという嘘はそうやって定着した。
 でも、本当は、ロシアが軍事的に併合する事が「革命」の正体で、各国の共産党は、政治宣伝や、秘密党員を政府に送り込むといった工作活動を担えば良かった。独自に革命でも起こされては困ると考えたのだろう。

 革命の総本山、ソビエト・ロシアの指導により、ロシア革命を成功体験と見なし、革命志願者たちは、それを追体験する事が革命運動だとして、実践修行によって高い境地に到達しようとしたが、残念な事にその成功は嘘で固められていた。こうなったら、もう共産党はカルトだ。

  フランス革命の無残な経過を見ると、ジャコバンというか、アナーキストも虐殺やるだけだからポルポトと変わりない。まあ、ポルポトはフレンチ・マオイストだけども、ともかく、そういうんじゃ話にならない。
 フランス革命後、フランスの労働団体から英国に派遣された人たちが、英国の労働者の方がはるかに権利を勝ち取っている事に驚いたという話があるが、革命などあっても足しになっていなかった。

 人民の幸福、民主主義、社会の進歩といった目的なら、日本はどの共産主義国よりも先進的にやりとげている。そんな事も認識できないから、時代とズレてしまう。今の日本で戦前への回帰を望んでいるのは、日共と、プロ市民も含めたその支持者たちだけだろう。
「戦前に近いものを感じます」
 てな寝言を言ってるのは彼らだけだ。きっと、彼らはいつも戦前を考え、夢見ているのだろう。

 共産主義カルトがお呼びじゃないというのは、そういう事だ。現実の課題は、彼らが思い込んでいる教条の、いくつも先を行っている。

 ロシア革命の時点から、マルクス主義は暴力、破壊、支配、絶望、嘘、強制、圧政、監視国家、戦争、抑圧、差別、富と権力の独占、隠蔽、陰謀といったものしか生み出して来なかった。このリストはもっと引き伸ばせるが、うんざりするだけなのでやめておこう。
 共産主義者たちが、取りざたしたがるこうした悲惨は、彼らの背後で、共産主義国家においてこそ、最大化され、固定した。それでも、彼らが考えを改めず、共産主義を支持するなら、それは、口で言っている内容と裏腹に、そうした悲惨を肯定し、悲惨を生み出す側に立つという事に他ならない。

 恥ぐらいは知れ。