2017年7月29日土曜日

戦後を終わらせなければ戦争を呼び込む事になる

 日本軍は戦争に強かった。それは日本が強かったという事だ。
 日本は、極東からインドまで、欧米列強を追い出し、植民地をことごとく解放した。
 これを一国でやってのけた。
 その一方、太平洋ではアメリカと正面から戦い、敗北はしたが4年の間戦闘を継続した。湾岸に沿ったパシフィックリム域ではなく、太平洋で海戦を行った国はアメリカと日本しかいない。
 空母の運営に成功した国も、アメリカと日本しかいないが、これらの事は、両国の海軍力の高度さを物語っている。

 こういう強い国だから、日本に勝てたのはアメリカだけだった。そこで、勝った後、連合軍は、日本が再び強国となるのを嫌った。欧米の利害と方法だけで世界をマネジメントして行きたかったのだろう。
 ドイツはソビエトも攻め込んでおり、東側を占領していた。そのため米ソの駆け引きがあり、アメリカの占領政策も自ずと日本とは違うものになった。
 日本はアメリカの実質的に単独占領であったため、アメリカの占領手順と占領政策がそのまま適用された。そこに悪意というか、陰謀を観る人たちもいるが、ナイーブな話だ。彼らは仕事をしただけだと思う。
 ただ、日本が当面立ち上がらないように武装解除を徹底して行うという事はあっただろう。支那を蒋介石の国民党が支配し、朝鮮半島は韓国として独立し、ベトナムにはフランス人植民者が戻り・・・といった戦後の地図が描かれたいたと思う。アメリカは、ド・ゴールを嫌っていたから、反ド・ゴール派のベトナム植民者は重要な存在だったのだ。

 だが、蒋介石があまりに無能で人望のない男だったためか、逃げ回っていただけの中共が相手だと見誤り、支那を共産主義者に盗られてしまった。おそらくソビエトがかなり介入していたはずだ。当時の中共など、中身も外身もなかったに決っている。
 蒋介石が駄目な奴だったため、毛沢東のような犯罪者が支那を盗り、北朝鮮が成立しと、極東がおかしな事になってしまった。
 ベトナムでは、元々アメリカの情報機関の工作員だったホー・チ・ミンが、残留日本兵と手を組み、フランス人の再入植を阻止した。この第一次ベトナム戦争で、フランス側で戦ったのは、ほとんどドイツ兵だった。ドイツでは敗戦で職がなかった。そこで、中世以来のドイツの伝統的職業であるドイツ傭兵が復活する格好となった。
 ホー・チ・ミン軍側の日本兵は軍事顧問という立場だったが、実際の戦場では、日独戦があったかもしれない。ソビエトの支援もあり、戦争はホー・チ・ミン側が勝利した。
 この時に負けたフランス人たちは、次にアルジェリアに行き、アルジェリア独立戦争に遭遇する。アルジェリアの植民者たちは独立を認めたド・ゴールを排除するために、暗殺やクーデタを計画する。植民地主義者たちが英米とつながっていたため、ド・ゴールはそれまでにも増して英米と距離を置くようになった。

 占領時代、日本を統治したGHQは、後(昭和24年)に「暴力主義的団体」として解散を命じる事になる在日本朝鮮人連盟(朝鮮総連の前身)の結成を許したり、日本共産党の活動を容認したり、小さなところでは反日雑誌の「真相」に用紙を供給するなど、側面支援するなどしていた。
 こうした占領政策は、占領されているのは、戦前が悪かったからだという意識を植え付けようとしたためだろう。日本ほど強力な軍隊が粘り強く戦線を維持した国だったら、占領後も相当な抵抗があると想定しての政策だったと思われる。もし、占領軍が天皇を否定していたら、その想定は現実のものとなり、占領は失敗していた可能性が高い。人間宣言にとどめた事で占領は成功した。
 そして、当初の反日政策は過剰なものだったと否定されて行く。

 だが、占領軍の反日政策は、それに過剰適応した組織や人々とともに残った。
 そうした占領の歪みを正すのは日本が自分でやるべき事であって、占領軍の責任ではないから、彼らはそのままで占領を解除した。
 国権派は国粋派と国粋主義を悪者にして生き延びた。国粋主義は右翼だというレッテル張りを行った。本来は、国権派右翼と国粋主義壮士が抜刀し一戦に及ぶ事はあっても、右翼は国権派であり、国粋主義は右翼ではなかった。これはアジア主義においても一緒で、宮崎滔天などは、アジア主義右翼と民権派=国粋派アジア主義とは別だと書いている。アジア主義右翼には国権派から資金が提供されていたが、滔天は金に縁がなかった。

 国権派は反日左翼と利害を共にし、戦後の歪みに乗じて生き延びた。そして、歪んだ空間こそが彼らの生息域となった。
 日本が強くなるには、この歪みを正さねばならない。そして、今、強くならねば、北朝鮮や支那に蹂躙される危険性が高まっている。

 危機は現実にある。国権派や左翼といった反日勢力を一掃しなければ、日本は危機に対応できない。歪みを正せば、この危機に対処できる。そうであるならば、まだ、この危機は国権派と左翼の危機だ。だが、これを放置すれば、日本の危機となってしまう。

 反日勢力の策動、嘘、暴力、工作、撹乱を冷静にはねのけ、北朝鮮、支那の軍事的野望と冒険主義を挫折させ、極東の平和回復を実現しよう。
 左翼と国権派は社会不安を作り出し、戦争を呼び込もうとする反動勢力だ。
 もう、戦後を終わらせる事を先送りには出来ない。
 日本は極東、東アジアの平和と安定を守護するため、強国であらねばならない。