2017年9月8日金曜日

small talk:レーニンの反戦

「半島情勢は、もう戦争になるしかなさそうだね」
「うん、みんな戦争はあると思ってるね。北朝鮮があの調子じゃ、そういう事になる。戦争を回避するには、北朝鮮が核兵器をすべて廃棄する以外にないんだから」
「そうしなければ、同じ事を繰り返すだろうから、どのみちどこかで戦争になる。だったら早ければ早いほど被害が少ないのだから、どうしても開戦しかなくなる」
「北朝鮮内で革命が起き、人民が金マルクス主義専制王朝を打倒し、核を廃棄し、民主主義に基づいて韓国の軍門に下るという、最善の事態は考えられない。ならば、次善の策は戦争以外にない」
「一部の日共系進歩派は北朝鮮の話を聞いて、事を先延ばしすべきだと言ってるが、相手にされていない」
「あたりまえだ。子孫に北朝鮮の脅威という負の遺産を相続させるわけにはいかないだろう。社会保障に北朝鮮と、そんなものばかり残されたら末代まで恨まれるぞ」
「朝鮮半島危機で何だか石破がしゃしゃり出て来てるけど、何だあれは」
「暇だし、責任がないから、どこにでも顔を出して、好きな事が言えるというだけさ。責任のある立場だったら、余計な事は言えないし、マスコミの相手なんかしている暇はない」
「情報もすべて出せるわけではないから、色々と空白が出来る。これは、この情勢ではあたりまえの事だが、良く言えば、その空白を埋める役割を果たしているわけか」
「良く言えばね」
「人望のある男じゃないが、ちょうどいい所かもしれないな」
「反戦運動とかはどうなってるのかね」
「あれは戦争を始めなければ出来ないから、開戦を待ってるんじゃないかな」
「レーニンの反戦論は、第一次大戦でロシアがドイツと戦っていたのをやめさせようとした。ボルシェビキはドイツから資金を得ていたが、その条件がロシアの戦線離脱だった。それで戦争一般に反対するふりをして、ロシアを戦線離脱させたんだった」
「ああ、レーニンは戦争を売ったんだな。そして、その後は、軍備拡張に勤しむ事になる。ソビエト・ロシアは凄まじい軍国主義国家だったし、それはロシアが君臨した国々のすべてが同じだった」
「それから、資本主義国家の労働者は敵側に味方して、自国の権力と資本に打撃を与えるために戦争に反対しなければならないとか言ってたよな」
「そうすればマルクス主義国家が戦争に有利になると考えたんだな。マルクス主義諸国には労働者の権利なんかないからな、反戦運動なんてありえない」
「でも、軍事部門以外がどんどん疲弊、後退して行って、世界の半分を支配していたソビエト・ロシア帝国は崩壊した」
「腹が減ってはいくさができぬという程度の認識もなかったんだな」
「マルクス主義だからな。プーチンが北朝鮮は “草をかじっても核プログラムを放棄しない” なんて言ってるけど、マルクス主義帝国の内部をよく知っている者の言葉だな」
「向こうはすでに草をかじってるんじゃないか?」
「確かに、ああいう出方をしているという事は余裕がないという事かもしれないな」
「ただ、ここに来て太陽政策でもないだろうよ」
「ああ、金大中大統領もロクでもない指導者だったな。韓国が願望と北の工作に基いて、対北政策を失敗し続けて来た事に加えて、アメリカのオバマ大統領が8年間、何もしないでいた結果が、水爆実験に結実したわけだから、太陽政策の方面は万策尽きているよ」
「後は、冷静に、出来るだけ被害を少なくして、早く、危険を排除する事しかない」
「双方の被害を少なくするには、大きな力を一気に使うのが一番だね」
「そういう事だ。核施設を叩いて無力化した後に交渉というやり方もあるが、まず、核戦争の危機の除去が最優先だ」